九份から足をのばすかどうか、正直最後まで迷いました。けれど「線路の上で願い事を書いたランタンを飛ばせる場所がある」と聞いてしまったら、もう行かない理由が見つからなかったんです。瑞芳駅で平溪線に乗り換え、ガタゴトと揺れる電車に身を任せて約30分。十分駅のホームに降りた瞬間、空気の匂いがさっきまでの台北とまったく違うことに気づきました。
降りた瞬間、まず湿気がきました。雨上がりだったからか、空気がじっとりしていて、台北とはまた違う重さがあったんです。ホームを出ると人の多さに少し驚きました。日本語も中国語も英語もまじっていて、どこの国の人が多いのかよく分からないくらい国籍がバラバラ。駅自体も想像していたより大きくて、「ローカル線の終点」というより、ちゃんとした観光地の玄関口という感じでした。バスで来た人も多かったようで、乗り場はかなり混んでいましたよ。
前泊するなら、ホテルは先に押さえておきたい
正直に言うと、平溪線は1時間に1本しか来ない区間があります。これを知らずに日帰りで突っ込むと、帰りの電車を逃した瞬間に旅の余韻が一気に「焦り」に変わります。瑞芳か台北で前泊できる日程なら、そうしておくのがおすすめです。十分・九份周辺の人気ホテルは週末から先に埋まっていく印象なので、行く日が決まったらまず宿だけ先に押さえておくと、台湾旅行で後悔しにくいですよ。
十分老街ってどんな場所?

十分老街に足を踏み入れて最初に思ったのは、「線路、近すぎない?」でした。店先と線路の隙間が本当に1メートルもなくて、写真を撮ろうと一歩下がっただけで店のテーブルにぶつかりそうになります。実はくまたろうが行った日は電車が運休していて、線路の上をゆっくり歩くことができました。普段は電車が走っているので、係員や店員の合図に従って線路から離れる必要があるはずです。運休はたまたまでしたが、結果的に線路を独り占めするような、ちょっと得した気分の一日になりました。

くまたろう
天燈(スカイランタン)上げの値段とやり方

老街を歩いているとどの店も同じように天燈を並べているので、最初は正直どこで買えばいいか分かりませんでした。結局、料金が看板にはっきり出ている店に決めました。単色なら150元前後、4色(四色天燈)になると200〜250元くらいが多い印象です。色ごとに願い事の意味が変わるらしく、赤は健康運、桜色は幸福運、黄色は金運と教えてもらいましたが、店によって説明が少し違ったので、そのへんはあまり厳密に考えなくてもいいのかもしれません。
⚠️ 注意ポイント
天燈上げは線路の上で行いますが、勝手に線路へ立ち入ったり横断したりするのはNGです(新北市の公式観光サイトでも注意喚起されています)。必ず天燈店の案内に従ってください。通常は電車の運行があり、接近すると笛の合図で退避する運用のようです。くまたろうが行った日はたまたま運休で線路をゆっくり歩けましたが、これはレアケース。荷物は最小限にして、両手を空けておくと安心ですよ。
会計を済ませると、4面のランタンに筆で願い事を書いていきます。1面書き終えると店の人がさっと回してくれるので、流れに身を任せていれば自然と全面書き終わります。書き終わったら声をかけると、線路まで案内してもらえます。くまたろうの日は運休日だったので線路の真ん中でじっくり構えられましたが、通常は電車の運行があるので、店の人の指示に従って上げるタイミングを待つ形になると思います。手を離すと、火の熱でふわりと浮き上がっていく——何度も写真で見ていたはずなのに、思っていたよりずっと呆気なくて、それでいて忘れられない時間になりました。

上の写真は、実際にくまたろうたちの天燈が上がっていったときのもの。曇り空だったのですが、白い空に色つきのランタンが浮かぶと、意外なくらいくっきり映えるんです。晴れの日じゃなくてもがっかりしなくて大丈夫ですよ。
くまたろうが書いたのは金運と健康です。何を願うかで使う面が変わり、結果として値段も変わりました。「願い事によって金額が違う」とは聞いていなかったので、最初は少し戸惑ったんです。でも逆に言えば、自分が何を願うか決めてから店に行った方がスムーズだと思いますよ。
⚠️ 店選びと混雑に注意
老街に入った瞬間から、あちこちの店員さんが声をかけてきます。勧誘自体に悪意があるわけではありませんが、流されて入ると後から「あっちの方が安かった」となりがちなので、事前にどの店にするかある程度決めておくのがおすすめです。料金は店によって差があり、写真を一緒に撮ってくれる店とそうでない店もあります。混雑がかなり激しいので、貴重品の管理とスリには十分注意してください。バッグは体の前側に持ち、財布・スマホのポケットは閉めておきましょう。
十分老街への行き方・営業時間
電車で行く場合

台北駅から台鉄に乗って瑞芳駅まで行き、そこで平溪線に乗り換えます。簡単そうに聞こえますが、瑞芳駅のホームで「次の十分行きは1時間後」と表示されているのを見て、思わず時刻表を二度見しました。目安としては、台北から瑞芳まで特急で1時間前後、瑞芳から十分までは平溪線で約30分。乗り換え待ちを含めると、トータル1時間15分〜1時間半くらいで考えておくとちょうどいいです。瑞芳駅では平溪線・深澳線が乗り放題になる1日乗車券も売っているので、十分以外にも寄るなら買っておいて損はありませんよ。
バスで行く場合
電車の乗り換えがどうも不安、という方には、台北のMRT文湖線「木柵駅」からバス795号(台湾好行 木柵平溪線)に乗る方法もあります。乗り換えがない分、迷う心配は減ります。所要時間は十分まで1時間半くらい、バスは20〜30分に1本くらいの感覚なので、出発前にざっくり時刻を調べておくといいですよ。ただ、くまたろうが見た限り十分駅前のバスはかなり混んでいたので、座って行きたい方は電車の方が確実かもしれません。
店舗・営業情報
十分老街の天燈店は朝9〜10時頃から夕方18時前後まで営業しているところが多いです(店舗・季節により異なります)。雨の日でも基本的に天燈は上げられますが、強風時は中止になる場合もあります。最新の時刻表や営業状況は、台湾鉄道公式サイトと現地の表示を確認するのが確実です。
十分の余韻を持ち帰るなら
ちなみに、今回十分に行ってみて「これがなかったら地味に困っていた」と思ったものが3つあります。大げさな装備ではなく、どれも出発前に数分で準備できるものなので、ついでに紹介しておきますね。
山の天気は読めない、だから折りたたみレインコート
平溪線エリアは台北市内より雨が降りやすいです。傘だと線路際でランタンを構える手がふさがって地味に困るので、両手が空くレインコートの方が圧倒的に動きやすいですよ。急な雨でも撮影タイムを諦めずに済みます。
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九份+十分の弾丸日帰り、正直けっこう疲れる
九份と十分、欲張って1日で回ろうとすると移動だけでかなり体力を使います。日程に少し余裕があるなら、瑞芳か台北で1泊挟むだけで天燈上げをゆっくり堪能できますし、翌朝もう一度九份に寄ることもできます。十分・九份エリアのホテルは観光客に人気で、特に週末は早い時期から空室が減っていく印象なので、日程が決まった時点でまず宿を確保しておくと選べる範囲がぐっと広がりますよ。
九份の坂道と灯りに圧倒された後だったからか、十分で線路の上に立って願いを書いている間、変に静かな気持ちになったのを覚えています。次に台湾へ行く方は、九份だけで帰らずに、この30分の電車旅もついでに乗ってみてください。






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